今まで食べた蟹が何だったのかと 衝撃を受ける食感と味わいだったお造り |
平日の夜だし、蟹だし(?)、混んではいないだろうと思いつつ念のために予約をして出かけたがそれが良かった。なんと店先には「ご予約満席のため、本日は入店できません」の張り紙を前に途方にくれて携帯で連絡を取り合う何組ものお客さんたちの姿が。
イマドキの居酒屋チェーンみたいな風情の名前だと見くびっていたけど、タラバ蟹の料理店というジャンルと札幌観光の発展の一翼を担った歴史あるお店だったようで大変興味深い。
お店の来歴を読むと、そもそもタラバ蟹は戦後の重要な輸出品目として国が管理し、ほとんど全てが缶詰に加工されて海外に売り渡されていたというから驚いた。生鮮品の流通もあまり儘ならぬ時代に稚内から札幌へ果敢な挑戦で運び込み「札幌でいつでもタラバが食べられる」という観光の要としての役割も果たした(初期の店内にはステージを設けエンターテイメントの要素もぶっ込んでいたらしい)。なんとなく古い浅草の賑わいを彷彿しながら、店と街とが共に発展していった様子を想像してみる。居酒屋チェーンみたいな名前と思った「氷雪の門」も実は稚内にある戦没乙女の慰霊碑にちなんで名付けたというくだりまで読んで、いよいよ自分の無知さに恥入りたい気分。
裏路地が素敵 ここにはラーメン屋が並んでた |
さてお食事の内容は御通しから始まってお造り、炭火焼、しゃぶしゃぶ、せいろ蒸し、揚げ物、雑炊、ゆずシャーベット。黙々として食べました。いやほんとに美味しかった。蟹ってこうやって食べるんだな、とまだまだ自分には知らないことが多いと感じた夜でした。
食後はすすきの散策。風情のある裏路地がいっぱいあってワクワクした。こーゆーところを誰でも安心して歩けるのが日本のいいところですね。この日は雨でしたが札幌は地下道が充実しているのであまり天候を気にせず歩けたのが良かったです。地下街にも地元の人たちで賑わう飲み屋がそこかしこにあって、楽しそうでした。
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