いらっしゃいませ

にほんご べんきょう してきて ください
いらっしゃいませ。ずっと試運転中です。予告なく変更しまくるつもりが仕様変更については手付かずです。

2014年9月25日木曜日

上高地 実行編しょにち

さわんどバスターミナルはオフシーズンの平日とあって閑散。山側にシャトルバス乗り場があり、そこにバスが停車中で数人のお客さんが見える。「バスでいいんじゃない?」と思わないでもないが旦那がタクシーでホテルに乗り込みたがっているのでぐっとこらえる。タクシーの手配ブースは第三駐車場の地下通路を上がってすぐ左手にあるのでそこで配車をしてもらう。
結論としてはバスは発車時間まで待たねばならず、また山道のバスはゆっくり走行になるので早く着きたい場合はタクシーがいいのかもしれない。タクシー運転手さんに上高地のことをいろいろ聞きながら釜トンネルへ。このトンネルひとつとっても上高地の歴史物語が刻まれていて、走行中にちょっと感銘を受ける。なんといってもトンネル内がすごい高低差。冬山登山の人はここを歩いて通ると言うから驚きだ。しかしながら冬場は当然積雪があるので、雪がないトンネル内はむしろ登山者にとって歩き易い極楽ルートなんでしょうかね。
ほどなく大正池。その手前に穂高を望む最良の撮影スポットがあるようですが、その日は稜線に雲がかかって景観はイマイチ。なので運転手さんは「ん〜、残念だー」と言いながらその場を通過。なるほどタクシー利用だと運が良ければ撮影ポイント停車というおまけも付くっぽい、と。

さて上高地帝国ホテルへ続く坂道を降りてタクシーは車寄せへ。林の中から赤い屋根と重厚な石垣が見えると気分が自然と高揚する。時刻はチェックインタイム開始の2時をまわった所。実にナイスなタイミング。車を降りた時にはすでにベルマンが私達の鞄を持って玄関に控えていた。この辺の忍者的な流れは日比谷と一緒。そこからあれよとカウンターでチェックイン。さわんどの閑散とした様子が嘘のようにホテル内は人で賑わっている。その喧噪から逃れてエレベーターに乗り込み、ほっと一息。客室部分はグランドフロアとは一線を画してとても静か。落ち着いた内装には少し懐かしさすら感じる。何だろう、この感じは滞在中に何度か味わった。あとから思えばこれはヨセミテのアワニーホテルに共通した部分があったからだと気がついたが、それはまた別のお話。私はスイスの山岳ホテルに泊まったことがないけれど、行った人ならきっとスイスのホテルを想起したかもしれない。古き良きヨーロッパの様式を踏襲して、カリフォルニアや長野にそのエッセンスが飛び火していることが何とも面白い
ホテルバックヤード
右手の小路をゆくと田代橋へ
左手に見える石壁がメインダイニング
こちらヨセミテのアワニーホテル
ちょっとしか見えてませんが^^;
部屋に案内されてまず最初にした事は荷物の中味をクローゼットに格納すること。備え付けパジャマが収納された小さなチェストがあったのでそこに各自の着替えを仕舞い、吊るすものは吊るす。ハンガー類はじゅうぶん量ありました。化粧ポーチの類いは洗面台へ。キャリーバッグを空にしてクローゼットの隅っこに放り込むと、ようやく「私達の部屋」のできあがり!箪笥の一番下にはランドリーバッグが入っていたのでなんとなく手をつけなかったのですが、ターンダウン後にはベッドスプレッドが収納されていたのでここは空けておいて正解っぽい。

エントランス側から
穂高面を通ってバックヤードへ
さてここで時刻は午後3時前。夕食は5時半スタートにしたので河童橋(ホテルから歩いて30分ほどの距離)くらいには行けそう。ホテル周辺の探索も兼ねて出かけてみましょう、そうしましょう。
その前に…私には解明したい謎が一つあった。ホテルエントランスを出て右手に進むと田代橋へ向かう小路があります。ここを通る人は多く、ここからホテルを撮った写真はネット上に氾濫している。つまり上高地帝国ホテルで検索すればホテル正面、バックヤードからのホテル全景、そしてホテルの焼岳側の景観はいくつも見られるのだ。ところがですよ、穂高側のホテル景観はなかなかお目にかかれない。誰もup しないということは推して知るべしな風景だけど、これがも〜気になって仕方ない。雑木林に埋もれて前人未到の地なのか?!とか妄想がつきない。過去に 日光金谷ホテル第二新館の謎に迫った 私が、再びここで謎の解明をしないと!これが今出来るのは宇宙で私だけ!

アサギマダラでしょうか
というわけで、ホテルを右に出る人の流れにさからって私達は一路左側の穂高面へと歩を進める。どきどき。あずさ庵の前を通りすぎコーナーを曲がると…ありましたよ、ちゃんと壁沿いに歩くスペースが確保されてる。こちらはあずさ庵の厨房になっているのですね。飲食店厨房の特有の香りがただよい、勝手口様の開口部もある石垣がバックヤードへと続いてる。「こうなってたんだ〜」と長年の疑問(←おおげさ)が解決した満足感でそぞろ歩いておりますとそこに蝶の群れが現れた。5、6片の見慣れない色の蝶がひらひらとあずさ庵厨房の石壁に群舞している。なんとも幻想的。カメラをむけるが動く生き物を撮る難しさよ、結局1枚だけなんとかファインダーに納めることに成功してその場を後にした。
蝶道の群れ。現世(うつしよ)と常世(とこよ)を行き交い、古来日本ではカワヒラコと呼ばれたコウモリのこどもたちよ。今は映像、画像で世界中どこの景色もバーチャルに楽しむことができるけど、こうした幽玄はやはりそこに居合わせないと決して味わえないものだなと感慨深い出来事だった。

2014年9月21日日曜日

上高地 準備編もちもの

日比谷帝国と同じラインナップ
バスジェルを含むシャンプー類
ボディタオル、ヘアブラシ、ドライヤー
ひげ剃りフォーム、裁縫キットもある
さて、旅行鞄には何を詰めたらいいでしょね。勝手知ったる帝国ホテル^^。ふかふかのバスローブ、愉快な柄のゆかたor簡素なパジャマ、歯ブラシ、ひげ剃り、綿棒、その他のバスアメニティ。何でも揃ってる安心感があるので洗面類と就寝着はホテルにお任せ。

メインダイニングでの食事を予定している人はドレスアップ用品があると安心。私はシワになりにくい簡素なワンピースとボレロを用意。普段はしない宝飾品でヨソイキ感を演出。旦那は綿パンにポロシャツながらもブレザーを着用。蓋を開けてみるとラフ気味な人からキチンとした人まで実に幅が広かったのですが、普段着クラスだとそこそこの格好をした人達にとり囲まれた時に気詰まりになると思うのでスマートカジュアルが無難かな。うっかり見落としがちな履物にも注意。散策シューズとホテル内の履物と、面倒でも2種類用意できれば完璧。外で汚れることも考えられるので&中と外でメリハリつけるのもリゾートホテルに泊まる楽しみの一つと考えましょう。旦那は中庸靴一足(レストランに入れるクラスのガシガシ歩ける街歩き靴)でなんとか済ませたけどそれで明神方面へ散策すると、ちょいと不安をおぼえる足場も点在するのでご用心。

一番頭を悩ませたのが散策着。なにせ気候が下界と上高地ではちょっと違う。そこに持って来て山歩きという点も考慮しなくてはいけない。上高地は明神池界隈までなら「山」の格好は必要ないけど、それでも靴や荷物など留意点はいくつかある。白ワンピース、サンダル履きに日傘さし、なんて高原リゾート気分で歩くと思わぬケガに繋がるから「山岳リゾート」である上高地に敬意を表した格好を心がけたい。ホテルディナーの服装に気を遣うのと同様の気配りが自然界にもあってしかるべき。
んで、とりあえず山歩き初心者向けの本を参考に上高地(至明神クラス)の装備品@9月初旬バージョンをチョイスしてみた。 こちらも参考になる のでご覧ください。

ポイントとしては肌に触れるものは速乾性のあるものを選ぶ。着脱のしやすい前開きの服でこまめに寒暖調節。虫さされや枝草での擦り傷をさけるためにも腕、首、足などの露出を避ける。靴底がしっかりしていて足を痛めない履物。両手はあけた状態にするetc.以上を考慮して
ボトム 伸縮性があり丈夫で厚みはそこそこ薄い軽量ジーンズ
ベース 長袖Tシャツの上に半袖Tシャツを重ね着
ミドル 長袖綿シャツ
アウター フード付きウィンドブレーカー(雨合羽兼用)
帽子  つば付きのもの、オプションで首に手ぬぐい装備
靴下  トレッキング用靴下
靴   底に厚みがある簡易トレッキングシューズ

暑い時はベースの半袖シャツやミドルの綿シャツを脱いで対応。寒ければ綿シャツの前をとめてアウターを着込むこともできる。シンプルな服を重ね、その着脱で寒暖調整を。もっと寒い時期に行くならミドルの綿シャツをフリース素材やセーターに差し替えてアウターを冬物にする、とこんな感じ。予報を見ると雨はなさそう&雨なら散策中止予定だったので合羽はウィンドブレーカー程度にしました。雨中行軍予定の人はそれなりの雨具と防水型のリュックをご用意ください。
小ぶりながら
財布、携帯、ハンカチ
ちり紙、のど飴、マップ
リップクリームを収納可

さて実際に歩いてみての感想は…天候は曇天だったのでシャツを前びらき状態に羽織って過ごせました。これが晴れていたなら歩くうちに暑くなってミドルウェアは脱いでたかもしれない。そんな感じなのでアウターはリュックにしまったまま活躍せず。実感としては松本市の天気予報の予報気温 −10度=上高地気温になるっぽい。山の天候自体は変化に富むので松本市(街中)の天気予報は参考程度にしかならない。荷造り前のお天気チェックは  ここなんかを参考にしました  
川べりには蚊柱というか、小さい羽虫の柱がいたる所に立つので帽子で追い払ったり手ぬぐいでガードしたりといった風に、顔面を防御にするものが何かしらあると良いかもしれません。虫柱は一過性のものだから気にしないというのも手ですが。

その他の備品
リュック 旦那と二人で一つを仲良く交代で背負う
リュックの中味は、折りたたみ傘2本、アウター2着、防水クッションでくるんだカメラ、水筒、携帯食料、ゴミ袋

適度な塩分と栄養素
これに水があれば無敵
リュックもアウターも息子が中学時代に買ったものを流用^^。今回の旅行向けに特別に買ったものといえば モンベル のウェストポーチとトレッキング用靴下くらい。この二つは実に使い勝手が良かったです。
ウェストポーチはホテルの朝食時に肩にひょいとかけて行ける設計。靴下は底に厚みがあるので歩いていて安心感があった。
携帯食料はナッツとドライフルーツのパック。ここに溶けにくい系のチョコを自分で追加。結局、散策中には食べなかったけど帰りの車の中でこれは重宝した。盲点でしたが散策中は「のど飴」が良かったです。気温の変化のせいか意外と喉を痛める。飴が直接入った小袋商品(個包装じゃないもの)はゴミが出ないので便利。

え、イマドキの山ガールファッションは揃えなかったのかって?あるもので済ます、それが俺式^^。でも上高地ですれ違う若い人はほとんどが判で押したようにスパッツに短パン、足首まであるトレッキングシューズというイマドキ装備で、ある意味凄味がありました。装備一式を揃えて出かけるのも冒険の旅の楽しみの一つなので、各自で思い思いに楽しんでください。

2014年9月18日木曜日

上高地 準備編おへや

上高地帝国ホテルの部屋は大きくわけて4タイプ。スイート、ベランダ付き、ベランダ無し、そしてアティック(屋根裏)タイプ。アティックは「山小屋風の勾配天井のお部屋」と紹介されている一番小さな部屋(スタンダードA)で、赤いお屋根にちょんちょんと並んだ三角屋根の窓部分、あの部屋がソレです。
エントランスの真裏にあたる部分
石垣部分はラウンジのテラス。その上に共有ベランダがある
ここに写っているベランダ部屋はデラックスベランダ
そんな訳でアティック(スタンダードA)をチョイスすると無条件に最上階の三階(実質四階)の部屋になる。私独自の調査^^では1ベッドスイートが一階、2ベッドスイートが二階にあることがわかっていた。またベランダ付きは梓川向きベランダ無し(スタンダードB)ならバス停(入り口)向きなのが確定事項。さあ、あなたならどれにする?

一番人気はやっぱりベランダ付き。左手には焼岳、右手には憧れの穂高が見える配置。しかしながらここは一階か二階かで趣きが若干異なる。二階ベランダは上方が抜けているので解放感があるけど、一階の部屋は二階ベランダが頭上を覆うので閉塞感があるし目線の高さがどうしても雑木林。眺望を期待してベランダを選んだのに林がよく見える場所でした、という危険がつきまとうのがこの部屋のネック。ウチは林の風景にことかかない家で暮らしてるのでそれだけは避けたい。
ホテルのセンター部には部屋面積がわずかに広いデラックスベランダタイプが配されていて、このうち最上階の2部屋だけは勾配屋根もベランダも備えた贅沢設計。ここは憧れの部屋なれどデラックスベランダ自体は8部屋(?未確認情報)あるようなので最上階に当たる確率は1/4。下手をするとデラックス感の薄い場所に当たる事もあるらしい。まっことベランダ部屋を選ぶのはギャンブル要素がつきまとう^^;
宿泊客共有の大ベランダが一階部分(グランドフロアの上なので実質二階にあたる)にあるので、「ベランダはココでいいや」と思えるならいっそ候補からベランダ付き部屋を外すのも一案。共有ベランダは広々して開放的。他のお客さんと挨拶を交わすのが苦にならない人ならちょっとした社交スペースとして楽しめる。

と、そんなこんなを考慮して今回私が選んだ部屋はアティックタイプ。この部屋のネックは床面積が24㎡と最小であること。これは広めのビジネスホテルクラスの大きさなので、そこに不安を感じる人はスタンダードB(30㎡)やベランダ付きを選ぶっぽい。ちなみにBタイプとベランダタイプは部屋の大きさは多分一緒(豪華客船と一緒でベランダ部分が部屋の床面積に加算されるっぽい)。Bタイプは全てバス停(入り口)側なのでハイシーズンだと場所によっては昼間はちょっと落ち着かないかも。昼は散策に出かけるから関係ないや、という人向き。
スタンダード(ツイン)Aタイプのお部屋
ライティングデスク前からぐるっと撮影
ベッドスペースと平行に洗面、バスルームが配置されている
さてアティック部屋の話をしよう。持ち味の勾配屋根は人によっては圧迫感を感じてダメみたいだけど、私は狭い所が大好き人間。押し入れで寝るのもへっちゃらさ。実際に使ってみた感想はまとまりが良いので不便さは感じなかった。
バスルーム、洗面、入り口前のクローゼットは一人で作業するのにゆとりある広さ。ベッドスペースの空間は足側にバゲッジスタンドが置ける幅があるので困るほどの窮屈さではない。たださすがにテーブル廻りは二人の人間が同時に動き回るには譲り合いの精神が必要になる。コーヒーテーブルには花瓶と冊子類と双眼鏡、ライティングデスクにはオルゴールと卓上ミラー等のサービス備品が置いてあるので自分の持ち物(カメラや携帯とか)を置く場所を作る工夫が必要だった。うちの旦那はパソコンまで持ち込みおってからに、ライティングデスクはこれに占拠されてしまった。あ、ネットはLAN接続ケーブルがあり無料で使用できました(無線LANの貸し出しもあるそうです)。携帯(soft bank)はホテル内では完全に沈黙ですが、共有ベランダに出れば使用可能。三角屋根の窓から携帯を外に突き出してメール確認とかもできます。落っことさないでね。
アティックタイプは梓川向きとバス停側の両方があります。どちらになるかは宿泊当日までのお楽しみ。窓が小さいのでアティックタイプに関してはどちら向きでもあまり差は感じなさそう。窓の外の風景に関しては後日up 予定。お楽しみに〜。

2014年9月11日木曜日

上高地 準備編さわんど

いつか行こう、行かねばならぬと思っていた『上高地帝国ホテル』に行ってきましたよ。と、この出だしは前にもやった気がするが、忘れぬうちに備忘録。
お天気は曇天
残念だけど歩くには好天だった
「上高地帝国ホテルに泊まりたいんだい!」という旦那の要望で始まった今回の旅行。土地に対する知識はほとんど皆無でした。マイカー規制のこともあって関東平野在住の人間からするとちょっと遠くて行きにくい場所。行った人からは「キレイで素敵な所」と伝え聞くけど、同時に「行くのが大変な所」とも聞く。
電車なら松本に出てローカル線で新島々(しんしましま)駅へ。そこから路線バスの旅。松本から待ち時間も入れて1時間半から2時間というところ。
車なら沢渡(さわんど)からシャトルバスかタクシーに乗り換えて上高地入り。これは沢渡から25分ほど。松本I.C.〜沢渡間は今回渋滞ナシで50分たらずでした。
他に高速バスで新宿から直行という手もある。渋滞がなければ新宿から5時間ほど。
(以上は関東方面アクセス)

バスに乗る行為は普段乗り慣れないものにとって敷居が高い。電車利用もローカル線やバス乗り継ぎのタイミングによっては結構所要時間を要して、なるほどこれは大変だ。結局「車で行ってみるか」となって沢渡駐車場エリアの情報を覗くと、なんだかここもキテレツな情報が錯綜して意外と面倒くさかった。
まずエリア内に複数点在する駐車場のどこに停めるか悩ましい。エリア内のバス停留所は全部で7カ所(←降車専用も含む)。バス停付近の駐車場が良かろうが、そもそもどのバス停で乗るのが最適かわからない。古い情報によるとシャトルバスに乗るなら起点の「沢渡大橋バス停」がベスト!となっていた。しかし2013年、環境省がバスターミナル(BT)を整備して「お客をBTに集結させて一旦車から降ろし、啓蒙ビデオを見せてから上高地に誘導しようぜ」と言い出したとかなんとかで、「さわんど大橋」でバスに乗った客も「さわんどBT」でバス乗り換えを余儀なくされる?!な〜んて厄介この上ない仕様を画策したっぽい。これがあまりの面倒くささに頓挫したかなんか、この辺の事情がどうもハッキリしなかった(2014年7月の段階、9月からはいろいろ改正された情報が各方面にup されてます)。

よし、私が現地で確認してこようじゃないの!と思ってたらアルプス観光協会が出している 沢渡温泉マップ が疑問をあっさり解決してくれた。←2017リンク先を差し替えました
本文中の「沢渡温泉マップ」をクリックすると最新pdfファイルが出ます
まず沢渡エリアを疾走するバスには2系統ある。新島々駅や松本駅から発着する路線バスの系統と、沢渡エリアを起点にしたシャトルバスの系統。路線バス系統は「さわんどBT」を経由しないのに対して「さわんど大橋」からシャトルバス系統に乗ってしまうとBTに寄り道させられる仕様だったらしい。しかしそれも8月いっぱいまで。9月からはシャトルバスの起点は「さわんどBT」に変更。つまり確実に座って上高地入りいたいなら今年(2014)の9月以降は「さわんどBT」を目指せ。となるとおすすめ駐車場は市営第3駐車場だね!

やっと得心がいった私に旦那が無情の一言。「帝国ホテルなんだからタクシーで乗り付ければいいじゃん」…だそうです。ああ、さようでございますか…がくり。
ちなみにホテル玄関までタクシー乗り入れができるのは道路そばに位置する帝国ホテルだけ。他の上高地内宿泊客は立地にもよりますがタクシーで乗り入れたいなら午前9時までにホテル入りすること、と決められているそうです(ご利用の際は各ホテルに問い合わせてみてください)。

なお、上述の環境省が推進した「BTで啓蒙計画」ですが、どうしてこんな風になっちゃうかというとやはりマナーの低下が一因。お手軽バスツアーで予備知識なしの人が大量に上高地に流れ込むようになり、その結果注意喚起が必要になってしまったようだ。予備知識とは最低限の5つのルールである植物や昆虫を採取して持ち出さないこと、野生動物にエサを与えないこと、ペットや外来生物を持ち込まぬこと、ゴミは持ち帰ること、歩道を外れないこと(他には山歩きの暗黙ルールとして木道は原則右側通行、坂道では登る人優先なんてのもある)。
第三駐車場構図
ちょっとわかりにくいかな
これらは全て自然を保全するための鉄則事項。当たり前すぎることなんだけど、何処に行くかすら自覚しないまま参加する人も存外多いのがツアー旅行。環境省の仕儀もむべなるかな、といったところ。困ったもんだ。

さてさて、さわんどバスターミナル(市営第三かすみ沢駐車場)を実際に使ってみた感想なんぞを…
駐車場は川べりに「段々畑状」になっておりBTの下の階層にあります。当然、ターミナルに出るには階段を上がらねばならない。駐車場奥にある地下通路を通ってBT直下へ進み、そこから階段という仕様。エレベーターはナシ。そんなわけで車椅子やベビーカー、足の悪い方は駐車場に入る前にターミナルの突き当たりにある「降車場」をご利用ください。って、そういう情報は早めに欲しいわよね〜。てなわけで私が今ここに up しておきました^^。
階段移動は多少不便。だけどバス・タクシー乗り場に屋根があるのは雨天の日の荷物積み降ろしを考えるとかなり便利かも。また松本方面に帰る際は直に沢渡大橋に出ていけるので渋滞シーズンにはやや便利かな。ということで次回があるなら我が家はまた第三駐車場を使いそう。
そんなこんなでこれからしばらく、上高地備忘録が続きまーす。

2014年9月4日木曜日

須磨人スマートに乗る

ブログを始めたきっかけはスマート社のEV(電気自動車)モニターに応募するため。EV乗車体験を載せるブログとTwitterの登録をするのが応募条件というので泣く泣く?両者を新規開設。そんなことはスッカリ忘れ車の話なんてサッパリな状態を続けてきましたが、久々にスマートの話でもしようじゃないか。
雪の朝、笠地蔵っぽい
まずは来歴。スイスの時計会社スウォッチが「スウォッチカー計画」を発動(そんな名前だったかは定かではない)自動車事業に乗り出した。紆余曲折を経た後ドイツの自動車会社ダイムラーベンツ(の内のメルセデスブランド)と合弁会社を立ち上げたのが今から20年前の1994年。スウォッチのSとメルセデスのMと芸術のart からS M art =スマート と命名された。ちなみに製造工場はフランスときたもんだ。ヨーロッパをまたにかけた「オシャレで安価で新規モデルをばんばん繰り出すスウォッチみたいな車」を作る夢の企画はしかしながら最初の10数年間、苦戦を強いられる。走行中に横転するという愉快な仕様が災いし設計改善に巨費が投じられ会社は赤字続き。その甲斐あってか(?!)超小型な車ながらも衝突安全性は大型車と同等のものとなった。スウォッチが赤字に泣いて撤退した後もこの車の改良は続けられ、軌道に乗り出した スマートはその後欧州で人気のマイクロカーとなった 

私がスマートKを購入したのは赤字経営が黒字に転換するちょっと前の頃。狭い我が家の駐車スペースを考慮して、ぶっちゃけピザ屋のバイクをセカンドカーに欲していた私なのだが、軽自動車にしろホンダのジャイロキャノピー^^にしろ安全性の悪さがネックになってなかなか購入に踏み切れなかった。そこに小さくて軽自動車規格でエンジンはベンツという見た目は軽薄!中味は剛健!というスマートKを見出してからはこれに心を奪われた。アレコレ検討の末、購入を決意して車屋へ。「これ下さい!」「お客さん、コレ最終モデルです。残り数台でしたよ、まいどあり」…はい?
なんということでしょう。日本限定規格だったsmart K は2004年をもって生産終了。ユーザーにとって四人乗りか二人乗りかの選択の壁はあまりに厚く、想像以上に売れなかったっぽい(※モデルチェンジに伴って排気量が上がり、規格から外れたのもK終了の要因)。そうです、スマートは基本二人乗りの車。実際問題、四人乗りが買える価格で二人しか乗れない車を買うのは決断の際の高〜い壁。私みたいに「アラごめんなさい、ウチの車は二人しか乗れないの、おほほのほ〜」とママ友仲間の運転手役から逃れられていいじゃん、なんて考えるのは稀少な人種らしい(もちろん二人の時は率先して車を出してますよ、と誰に向けるでもない自己弁護)。

欧州の街(歴史の古さ故に道幅が狭い)の街乗り用に作られ、二人乗りが基本コンセプトのスマートですが、2004年にはフォーフォーと銘打ってフォーシーターも出していました。この四人乗り車は三菱自動車との共同事業で2年間だけ販売。パートナーシップ終了の2006年から三菱はスマートにソックリさんなデザインの軽自動車 i (アイ)を販売開始してグッドデザイン賞を獲得。このパチモンデザインでの受賞はスマートファンに少なからず衝撃を与えた。三菱は独自開発だと言ってるし、パチモンと言われるとスマートもメルセデスデザイン(Aクラス)を踏襲してたから何も言えないけどさ。ぷんすか。

さて忘れられてたスマート話をどうして今更始めたかといいますと…、二台目のスマートが我が家にやって来たからなんです!不便な電車通勤に耐えかねたうちの子がせっせと貯金して購入しました。フォーシーターかツーシーターか、と同じ悩みを乗り越えた末にやはりスマート購入を決意して車屋へ。「これ下さい!」「お客さん、コレ最終モデルです。残り数台でしたよ、まいどあり」…へっ?
下が従来のスマート
上の写真が新型
デジャヴュかしら?どういうこと?
なんということでしょう。2015年、ベンツは今度はルノーと組んで痛恨のモデルチェンジ(この新型が日本に入ってくるのは一年以上先とのこと)。日本に現存する旧デザインは残りわずか。その残り少ないスマートをうちの子がお買い上げ。親子揃って何かの呪いでもかけられているのやもしれぬ。

しかし…新型車のこの寄せ集め感はなんだろう。フィアットのようでもあり、ルノーと言われればまあルノートゥインゴ。押せばころりと横転しそうな(^^;)そんなスマートのデザインが好きだったんだけど、やがてこの顔に馴染む日がくるのかしら…。いよいよどんどん、私のKは手放せなくなった。というか、旦那の車も今のうちにスマートに買い替えさせてやりたい ^^。