いらっしゃいませ

にほんご べんきょう してきて ください
いらっしゃいませ。ずっと試運転中です。予告なく変更しまくるつもりが仕様変更については手付かずです。

2018年8月22日水曜日

未完の制覇

仕事帰りに夫と落ち合って根津の釜飯屋「松好」に行こうと言う話になった。ところが店に着くといつの間にか開店時間が一時間後ろにずれていて入店できなかった。時候が良ければ根津神社に参拝して時間を潰すところだけど今年の夏はむやみと暑くて断念。
ということで図らずもゴージャス飯再び?!となって根津の串揚げ屋「はん亭」へ。
趣のある店構え(昔行った時の写真ですが)
店の中に蔵席がある
遡ること20数年前、加州へ転居する前に「日本の外食食べ納め」で行った思い出の場所。歴史のある古いお店なのでご存知の方も多いと思いますが、席に着くと「もう結構」と言うまでその日の串揚げが順番に運ばれてくるユニークなスタイルのお店です。昔は一膳が6本で完全制覇するには六膳までの計36品だったのですが、現在は3本ずつで加減しながら膳を進められるみたいですね。
さて、若かりし日の私は「あともう一膳で完全制覇!」というところまで行ったのですが夫に止められて後ろ髪引かれる思いで店を出たことがあります。折々に「あの時、もう一押しだったのに」と思い出してはあじき無い思いをかみしめ続けた。その後、はん亭には何度か足を運んだがいつも同席者の手前、足並みを揃えて箸を置かねばならず夢の完全制覇は叶えられなかった。
前菜サラダと付け合わせの野菜
一の膳前半:エビ、枝豆、谷中生姜

今日は夫と二人飯。釜飯のために胃袋のスペースも開けてある。絶好のチャンス到来。今日こそは喰い遂げて悔いをなくすと宣言して挑んだ。ビールで乾杯してから前菜のサラダ。一の膳の後にはお口直しのガスパチョがついた。これが美味しかった。お口直しは旬のものが工夫されて出てくるので串揚げ同様に楽しみがある。
稚鮎、蓮根、ホタテ
牛ヒレ、生麩、太刀魚
鴨、エリンギアンチョビ、烏賊ウニ
枝豆はすり身団子になっていて食べた時の意外さが楽しい。具材に合わせて工夫したスパイス使い、本当に気が利いてる。カレー粉あり、チリソースありで飽きない。
三の膳あたりから記憶が曖昧になってくる。
真ん中は玉蜀黍、他は…?
夫は三の膳の前半で離脱。このプレッシャーに負けてはいつものパターンで後悔する。独りでも突き進むのみ。4の膳ぷり〜ず。
南瓜、茄子、?
鱚三つ葉、トマト、思い出せない何か
浅蜊、椎茸タルタル、アスパラ
そして限界がきた。無念のリタイヤ。最後のアスパラなんかは写真撮る前に齧りついちゃったし(^^)。
やはり若いうちにやりたい事、何でもやっておかなくちゃダメね。若いうちは財布の中身がすっからかんでそうも行かなかったけど、財力ついたら体力が追いつかなくなってるというジレンマ。串揚げで人生について考える夕べでありました。

後の愉しみに取っておく、というのは痩せ我慢体質の私は嫌いじゃない。そうやって将来の楽しみのために今を頑張るのは好き。でも「いつかやろう」と思って先延ばしにしている事はいざという時には実現できなかったりする。いつだって「今!」しかできない事はたくさんある。
ちなみに今、「いつかやるから」と言って部屋の片付けを絶対に実現しない夫の背中をじっと見ている。

2018年8月11日土曜日

伝わらない人々

人生はめぐり合わせでできている。そこに良い悪いはなくて、ただその時々のタイミングで一つの物事が紡がれるだけ。さあ、お待ちかね?今回は仕事の愚痴(と言うか悪口)タイムです。 昨年9月に「人々シリーズ」で愚痴を上げていた ので今回もタイトルは人々で…。て、ついでに読み返してみたら自分ってばいつも他人に不平を言ってるみたいでちょっと恥ずかしい。でも言っちゃう(^^;)

プロジェクトが軌道にのったので私の病気入院とは関係なしに職場では私の仕事のサポートをする人を雇おうということになり、4月から新人さんが来ていました。Twitterで細々とupしていたので「あー、あの話ね」と思われる方もございましょうが、今週彼女が辞める運びになったので総括でごわす。
端的に言うと彼女は「話が正確に伝わらない人」でした。その点では既出のMr.ポンコツと同じ。ポンコツ氏と違うのは何も言ってこないので話の内容を理解できてないことがこちらになかなか伝わらなかった。普段の彼女は仕事で具体的な指示を出すと、その直後にはてんで違うことをやり始めてしまうお茶目な人でした。
一番のヒットはデータ入力のやり方を説明して「じゃあお願いします。割と急ぐのでこの入力が終わったらすぐに知らせてくださいね」と言った直後に居眠りを始めたこと。どこから着手しようか思案してるのかと思ったけど、どう見ても目を閉じて寝てるので思わず二度見した。「疲れちゃった?具合が悪くなったの?大丈夫?」と慌てて声をかけると「え!あっ、やる事ないから眠くなっちゃって…」ですと。いや、あーた、今さっき急ぎの仕事を振ったばかりなんですが?「やる事ない=指示される前に入力を終えていたのかも」と思い直して「もしかして既に終わってた?データファイルもらえる?」と声をかけると「?!データって?えっと何をどうするんでしたっけ?」とフリダシに戻る。

とまあ、こんな感じに仕事してました。これはまだ害がない例だけど、彼女にはどれだけ説明してもそれがキチンと伝わらない。最初は緊張もするし慣れない場所で働くとおっちょこちょいにもなるだろうと思って長い目で見ていた。飲み込みが悪いのは彼女の個性と思い(ポンコツ氏の体験でそーゆーの慣れてもいた)、そこは何度でも繰り返し説明すればそのうちできるようになるだろうと思ってた。結果的にそれが「何度も同じ事言ってくる須磨人、ウゼー」になってしまった模様。
上記の例のように「もしかしてもう終わってた?」みたいな先回りした解釈も、私としては良いように受け止めようとした結果だったけど、本人にとっては仕事ができてない事を責められてると感じたようで、一時が万事この調子で要はお互いに何も伝わらない間柄だった

飲食店になぞらえて言うと彼女にオーダーした料理はいつまでたっても出てこない。声をかけると「ああソレ、できてますよ」と言って盛り付けもしてない料理が鍋ごと出てくる。しかもオーダーと違う。ほんでまたよく見りゃこれが生焼けで食べられない料理。色々とムリ。みたいなツッコミどころ満載なお仕事をする人だった。
オーダーと違う動きを始めたところで側にいる人間としてはどうしても「それ、ちゃうちゃう」と言わないわけには行かないじゃないか。良かれと思って軌道修正させてたが、それが原因で嫌われて、その上彼女は失敗を隠すのでその矛盾を迅速に見つけて修正する作業も加わり流石に私も疲弊した。うちらの業界では失敗を隠す、つまり捏造データを作られるのは一番の致命傷になるので本当にこれには参った。(思い返せば去年もこれ系の問題修正に苦しめられてブログで愚痴ってたんだった)
私のサポートのために新人を雇ってもらったのに、私が新人のサポートでてんてこ舞になっているのを見て&新人は正確に話が伝わらない人だとボスも認識してくれたので先月から彼女に仕事を振るのはボスが肩代わりしてくれるようになった。当然、ボスもオーダーと違う動きをする新人に「それ、ちゃうちゃう」と言うわけですよ。すると新人は「須磨人と同じことを言う。ボスは須磨人の言うことを鵜呑みにしてるんだ」と孤立感を募らせたようで「辞めます」と言う運びになった。

正直、ホッとした。今まで積み上げて来たもの(データの蓄積)がおかしくなって壊れていくのも苦痛だったが、意思疎通がうまく行かずに作業がグダグダになっていく段階で「自分のどこがいけなかったろうか」と不必要に自分を責めてしまい心と体の両方を壊しそうだった。彼女に対する苛立ちも沸き起こるし、その事自体にも自己嫌悪が湧くジレンマ。
彼女が辞める話をボスから聞かされたとき、うまく仕事のコンビネーションを組めなかったことを詫びるとボスは私を慰めてくれた。「最終的には彼女には辞めてもらうつもりだった。見ていて気分が悪くなるくらい、あなたに対してひどい態度をとる人だったから。長らく嫌な思いをさせてすまなかった」と。
え?彼女、私に対して悪い態度だったんですか?
そういえば過去に2回くらいは「反抗期の娘が親の説教聞くみたいな態度で説明を聞くんだな」とびびった事はあったけど、毎度というわけではなかったから「家庭で嫌な事でもあったのかな」と思い受け流していた。周囲の人は彼女の不貞腐れた態度を見ながらずっとヤキモキしていたらしい。多分、彼女はそうやって「ウゼーんだよ。いい加減気づけよ」という主張をしてたんですね。肝心の私にだけは伝わらなかったようで…ああ私達、いろんな意味で伝わらない人同士だったんだね。
巡り合わせというものは如何ともし難い。彼女と鉢合わせたのは私にとってとんだ災難だったが、同様に彼女にとっても私は災難な巡り合わせだったのだなと複雑な気分で職場を去る彼女を見送った。お互い様だと思えば、うまく行かなかったことを彼女だけのせいにはできない。

それはさておき新人のズレまくる仕事のアレコレを知人に話すと大概は「今の若い子は仕方ないね〜」と言われる。でも実は新人さんは私と変わらない年頃の40代子持ち主婦でした。飲食店になぞらえると「長年、厨房で働いて来たのでなんでもできます」と熟練を売りにして採用されたのに、前の職場では何をしていたのかを聞くと「それが洗い物しかさせてもらえなかったんですよ!酷いと思いません?プンスカ」と前職の悪口を言っていた。今となってはそこで何があったのかは推して知るべし。
次の職場でよしんば私の悪口を言われたとしても、彼女がもし今のままであるならばきっと同情されるのは私の方だと確信を持てる。←ここは彼女に対する私のささやかな悪口な

来週からは気持ちを新たに働きまふ。やれやれ

2018年8月4日土曜日

どんまい三昧

実はですね、東京ステーションホテルに泊まる前の週にもう一軒泊まってます。会議は2週に渡ってあったのでございます。今回は丸の内ホテル編。どんだけ遊んでるんだ?という感じで恐縮だけどお仕事のためです(この日は夫しか働いてないけど)。

窓から東京駅を俯瞰できる
コンパクトなまとまり
随所に洒落た調度品
丸の内ホテルはオアゾの上。丸善にはいつもお世話になってるけど、その上階にはとんと縁がなかったのでエントランスを潜る時はドキドキ。7Fに進むとロビーには小さな庭があったりしていつもの場所の知らない風景に小さく感動。全体的にコンパクトにまとまった感じのいいホテルでした。東京ステーションホテル同様に地下通路を通れば雨天でも傘をささず駅に直結なのも嬉しい。
ちょっとした気遣いが嬉しい
そして何と言っても窓から見える風景がいい。東京駅が一望できて、まるでジオラマを見てるみたい。鉄道ファンにはたまらないロケーションでしょう。
室内の誂えもモダンで洒脱。小ぶりな部屋でしたが窮屈感はなく、落ち着いてくつろげました。洗面台に置かれた歯ブラシ立てが何気に嬉しい。こーゆーのなかなか置いて無いですよね。
朝食ブッフェは割と普通でした。選べる卵料理とか、トーストがセントラル ザ ベーカリーのプルマンでございとか、そこそこ期待はして行ったのですが食べた感想は申し訳ないけど割と普通だった。決して贅沢して口が奢ったわけじゃ無いです。東京ステーションホテルに泊まった後だからだろう、と思われるかもしれませんが、丸の内ホテルの方に先に泊まってます。むしろ東京ステーションホテルに泊まった後だったら少しガッカリするレベルだったかも。あそこと比べるのはちょっと酷ですが。ホテルの部屋同様、料理のスペースもコンパクトに収まっていて他のお客さんとの巡り合わせによっては若干取りにくい仕様。品数は決して少ないわけじゃ無かったけど、要は自分の食の趣味とは合わなかった。
スープ皿が欠けているのもご愛嬌
一番の敗因は卵料理が冷たかったこと。ポーチドエッグを頼んだのにまさか冷たいスープで供されるとは思わなかった。これはお店のせいではなくて完全に私のオーダーミスと言えましょう。冷たいスープも季節柄それはそれでよろしいのでしょうが、温かいものと思って口にした時のやっちまった感が最後まで拭えなかった。次は温かい卵料理でリベンジしたい。

元気があったら夫を見送った後に休日出勤でもするかと思ってたのですが、雨天だったこともあり大人しく帰宅しました。雨に濡れずに帰れてやっぱりこの立地は便利だなと思った次第。早朝から電車で遠出をするような時には利用価値が大きいと思います。
今読み返すと食べ物に文句言って申し訳ない。でも滞在そのものはとってもリラックスできて全体的に品の良いホテルでしたのよ。とフォローしてみる。機会があればまた利用したいホテルの一つです。