いらっしゃいませ

にほんご べんきょう してきて ください
いらっしゃいませ。ずっと試運転中です。予告なく変更しまくるつもりが仕様変更については手付かずです。

2014年5月30日金曜日

セレブのお仕事

八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を                    スサノオノミコト
高円宮家の次女、典子女王のご婚約記念に思うことつらつら。本当におめでとうございます。お相手は出雲大社の禰宜、千家国麿さん。出雲大社と聞いて「お!おおおお?!」となった古典ファンは多いはず。
『古事記』によれば古来、ヒノモトの国には国つ神(くにつかみ)と呼ばれる先住の神様達がお住まいになっていた。そこに高天原から天つ神(あまつかみ)という神様達がやってきて国譲り(くにゆずり)という奇妙な出来事を経て覇権がヤマト(天皇家)に移ることになる。
国つ神が先住の王族で天つ神が侵略者?の王族であることは想像に難くないが、侵略者側がやたら先住者に気を遣っているのが国譲り神話の面白いところ。イズモの王であったオオクニヌシが国譲りの交換条件としてアマテラスの使者に提示したのが「出雲祭祀の権利」であり、それこそが出雲大社の起源。
以来、アマテラスの子孫である天皇家が伊勢に鏡(アマテラスの分身)を祀る一方で、出雲は粛々と国つ神を祀り続けてきた。その両家を結ぶご縁談。めでたくないわけがない。
出雲大社にて
この日偶然、婚礼が執り行われていた

さて歴史的ビックリの他にもう一つ感心したのは高円宮妃久子さまの良妻賢母さ。今回のお題の中味、本当のセレブリティのお仕事についてしみじみと考えさせられた。久子さまといえば東京オリンピック誘致で活躍されたことで近年脚光を浴びましたが、この方の真価は高円宮さまご逝去の後に宮家をしっかりと守ったことにあると思う。スポーツ振興に尽力された宮様の意志を継ぎ後援の活動を続け、多忙の中にあって忘れ形見である女王達を立派に育てあげていたことが今回のことで明確になった。晴れやかで華のある長女承子さまの後ろに控える次女の典子さまはいつも大人しい印象でしたが、会見で拝見したシッカリしたご様子とその品格は千家さんとの年の差をまったく感じさせない立派なものでした。

二昔も前の良家のご息女は学業を終えると(場合によっては学業を切り上げて)すぐに嫁がれるか、あるいはご家庭で花嫁修業をされてから嫁がれた。典子女王のおばあさま三笠宮妃百合子さまの世代がこれにあたられるでしょう。
一昔前ならお仕事に数年就かれた後に嫁がれた。これが通訳の仕事でご活躍されたお母様の高円宮妃久子さま世代。あるいは皇太子妃雅子さまがこれにあたられる。
現代であれば仕事に就いて、事情が許せば結婚後も何らかの形で自分の仕事を大切にされると思われます。お姉様の承子女王の世代はそのようになされるのではないかと、これは縁付き先にもよりますが勝手な想像。

典子さまが大学卒業後に就業なさらなかったのは現代としては奇異なことでしたが、この縁談のためであったかと納得。縁付き先が特別なお家であれば尚の事、奥様として様々に特殊な采配を振るわねばならない。そのための素養や教養を修める時間、それこそが本来の花嫁修業。私みたいなパンピーな世界(+バブリーな時代でもあった)の住人で「家事手伝い」という名のスネカジリをして遊び暮らしてたら縁遠くなり、気がつきゃ未だに親元暮らしなんて女性がザラに居る階層とはワケが違…げふんげふん。何の話でしたかな。

そうそう!久子さまがご立派という話でした。セレブリティ(名士)に求められるパトロンとしての役割と、家庭においては次世代の育成を見事に果たされた。久子さまの背中を見てきた典子さまはきっと、お母様同様に名士の妻としての仕事をこなされることでしょう。
さて今回の縁談にまつわる私の一番のお気に入りエピソードをメモめも。典子さんから「お待たせしてしまって」言われた千家国麿さんは四十路。縁結びの出雲大社にあって、ずっと独身でいることを友人達にからかわれると彼は「神様は身内には厳しい」と切り返していたとか。ユーモアがあり、会見でも善きお人柄を感じさせる素敵な伴侶。お二人の打ち解けた雰囲気は何よりの慶事。八重にとこしえにお幸せに。
ちなみに千家の家はアマテラスの次男の末裔といわれている。この次男アメノホヒは一番最初にアマテラスが出雲奪取に遣わした神様。それなのにオオクニヌシの人柄に惚れてそのまま出雲に居着いてしまったという設定。何から何までよく出来た話で、なんだか微笑ましい。

2014年5月23日金曜日

ダイナー魔法便

本日のお題は帝国ホテル『パークサイドダイナー』です。不定期に行われる野暮用のついでに立ち寄って、好物のシーザーサラダをオーダー。以前、スモール(ハーフポーション)を二人で取り分けて食べた時に適量だったので今回もシェアするつもりでスモールサイズぷり〜ず。ここに来るのは不定期便ながら、いつも安定の美味しさで和むわ〜。
ところが休日のお昼だったのでお店は大混雑。まさかのオーダーミスが発生して普通サイズが運ばれてきた。「こちらのミスなのでお代は頂きません」とのことでしたが、なんかすみません、ごちそうさまです。スモール版の写真を持っていたので、すかさず通常バージョンを比較のために撮影。ちょっと見比べてくださいよ。

シーザーサラダ通常版 1,650円
シーザーサラダスモール1,050円
どうでしょう?ならべて見れば、通常サイズは確かに多いのねぇ〜と思うのですが、しかしスモール…結構な量ですよコレ。スモール版が「AGIO」(三笠会館)のロメインレタスサラダ(1,410円店舗によって価格に変動あり)と量的に遜色ない感じ。何よりもこのドレッシングが美味しいんですよ(アジオのサラダもグラナパダーノチーズどっさりで大好きですけどね)。卵黄の濃厚さを感じる甘みと酸味のハーモニー。そして見事な乳化っぷりでレタスにしっとり馴染む。ベーコンチップの風味も抜群で、むは〜〜また食べたいっ!

ビーフストロガノフ 2,800円

タラバ蟹のクリームコロッケハーフ1,900円


さて、この日のメインはカニコロッケです。お品書きの中からハーフサイズの品物をチョイスしようと心は決まってた。ちなみに旦那はビーフストロガノフ。家で食べるナンチャッテストロガノフと違い、肉ニクしいお肉を使ったこの一皿は迫力あり。随分前に私が食べていたのを見て「自分もあれを食べるまでは死ねない」とずっと狙っていたそうな。ほらね、夫婦でバラバラのメニューを頼むとこういう事態を招く。お陰でまた来られたんだからそれも良しですが。

ハーフサイズコロッケはコロっと一つだけ。付け合わせはチコリ…と思わせて実は白菜のサラダ仕立てと茹でた紫キャベツ。いずれも下味がしみて美味しい。トマトソースもコロッケも、登場人物(?!)の全てが際立った個別の味を繰り出しているのに、なんてまとまりの良い美味しさなんでしょう。主役の蟹クリームコロッケの極上感を際立たせつつ、前後からしっかりサポートする副菜たち。うわ〜、コロッケもう一個食べたい!と思うところで終わりになるのが堪らないですな、ハーフサイズめっ!未練を残しつつ食後の珈琲。とはいえ、食前にはお酒を飲んで、シーザーサラダもてんこ盛り頂いたから私の胃袋的にはちょうど良い感じ。成人男性にはこれでは物足りないかな?
また食べたい、と思うくらいの所で切り上げるのが外食を良い思い出にするコツですよ。という負け惜しみとともにごちそうさま。
お土産マカロン
思った通り、旦那は「次はコロッケ食べるぞ〜!」と宣言していたので一人ほくそ笑みながら次回の構想を練る私であった^^。

お帰り前にはホテルショップガルガンチュワで恒例のお土産選び。ずっと食べたかったマカロンにようやく着手。日本中のマカロンを食べ歩いている尊敬する ブロガーさん(マカロンマニア) から残念賞評価をつけられている帝国マカロンですが(ただし評価はかなり昔のものらしい)、中のクリームは文句なく美味しい。生地のサックリ感もネッチョリ系マカロンが苦手な私には好ましい口当たり。欲を言えばもう少しアーモンドプードル等を添加してビスキュイ感というかビスケット感を強くすると最強なんだけど、この軽い感じも私の中ではアリ。というわけで、ノワゼットとジャスミンクリームをもう一度食べたーい!

2014年5月15日木曜日

安藤とロワキャトル

フレンチフルコースの構成についておさらいです。アミューズ  アントレ、ポタージュ(本来アントレ扱い)→ ポワソン、グラニテ(口直し)、ヴィアンド → フロマージュ、アヴァンデセール、グランデセール  ミニャルディーズ(プティフール)、これにパンや飲み物を随時お供にして頂くというのだから本当に西洋人(フランス人)のフルコースのタフさには恐れ入る。(ヴィアンドの後or 最中にレギュームと呼ばれる野菜サラダがつくこともあるという。おそろしや、と思ったけど前回の雷鳥の付け合わせがソレなのか?)
アントレは猪のテリーヌ
 前菜メイン(魚 or 肉、あるいは両方)
 前菜+スープ+メイン 
 前菜メインデザート 

一般的な会食の組み合わせは日本なら上記のようではないでしょうか。柔軟な対応で自分の胃袋に合ったメニュー構成を組み立てましょう、そうしましょう。日本人の胃袋に合うコース(ムニュ)としては帝国ホテルのメインダイニング「レセゾン」のランチコースが理想型。てなことで今回はランチバージョンをお送りします。
ポワソンは大好きなホタテ
ちなみにコース(セット)料理のことをmenu ムニュと呼び、メニューのことはcarte カルトと呼びます。ア ラ カルトって言うでしょ。と、知ったばかりの豆知識をここぞとばかりに披露。というより忘れる前にブログにメモめも。アラカルトから料理を選ぶ時はメインを決めてそれに合わせたアントレをチョイス。デセールは腹具合と相談してね^^

さてセゾンのランチムニュ構成は前述の通りアントレポワソンヴィアンド→そしてフロマージュデセールのどちらかを選択するもの(4 Plats )と、この4皿のうち魚か肉のどちらかを省いたもの(3 Plats )が用意されています。
ヴィアンドはしゃも!
食前のアミューズと食後の飲み物とミニャルディーズ(焼き菓子トレーとショコラトレーの二部構成)は黙っていても付いてくる。ちなみにプティフールは古来より乾燥した焼き菓子のニュアンスがある(料理に使った竃の余熱で作ったおまけ菓子だから)ので、小菓子の内容がバラエティに富む最近ではミニャルディーズの呼称を用いることが増えているらしい。と、これも最近知った豆知識(ちなみにプティガトーとはアントルメ=ホールケーキをカットしたもの。これは昔から知ってる豆知識だよ)。

フロマージュはブルーを二種
そしてウォッシュ&シェーブル
私のおすすめは4Plats を選んで肉と魚の両方(それぞれはハーフポーションになります)を堪能してからフロマージュをチョイスする方式。甘いものはミニャルディーズが付くわけだし、何よりもセゾンのチーズはとっても美味しい。正確にはチーズに添えられるセミドライフルーツとパンを目当てに断固フロマージュ選択!よほど魅力的なデセールがつけば別ですけどね^^;
おっと、肝心な事を忘れていた。アントレプラ(メイン)デセールはそれぞれが2〜3種用意されていて自分の好みで料理をチョイスできます。

ミニャルディーズ
このヌガーが美味しいんだ!
例によって前置きが長かった。百聞は一見に如かず。写真は3月のムニュから、ご参照ください。
も〜、写真みてるだけで幸せ〜〜。季節(セゾン)が変わるごとに行きたい!ところで今回のタイトルは意味不明すぎ?答えは アン、ドゥ、トロヮ、キャトルから。3Plats と4Plats のオーダーをする時になんと言ったらいいのかが悩ましくトチ狂いました。皆、なんてオーダーしてるんだろ?「コレ、4皿の方で」とかが一般的なんだろか。むぅ。キャトル プラ シルヴプレ〜。あ、私フランス語は全然できません。ぱるどん!

2014年5月9日金曜日

雷鳥は寒かろ

らりるれろ〜と写真整理をしてたら帝国ホテルのメインダイニング「レ セゾン」にジビエを食べに出かけた時の写真が出てきましたよ。てなわけで恒例の食べ物備忘録。

本日のメニュー 覚えてられない
長いタイトルだぬ〜

アミューズ三種
左 フォアグラテリーヌ
中央 白ワインムース?
右下 マグロタルタル




まずはメニューに載ってないアミューズ三種を食前酒と共に。ランチのアミューズはいつも二品なので「ディナーはお通し三品か!」と心拍数が上がる。そう今回ついにセゾンでの初ディナー。大騒ぎして買ったバッグ(参照:不断の普段)が活躍するハレの日がやって来て本当に良かったよ ^^; 神様、ありがとう。

アントレその2
ポタージュ扱いか?
アントレその1
目に美味しい
前菜アントレはパプリカムースがしっかりした味わいで飽きない。飽きるほどの量は出ませんけどね、適量と言うにふさわしい満足感。アミューズのマグロもそうだったけど、この蟹も本当に美味しい。素人に入手できないルートのものなんだろな、と実感できる。

前菜その2に至ってはフォアグラと雲丹。こんな贅沢をして痛風になりゃしないか心配になっちゃうよ。各素材が美味しかったのは確かだけど個人的にこの組み合わせはやり過ぎな感。先に出た前菜は蟹と茄子の風味を楽しんで箸休め的にパプリカムースという構造がとても良かっただけに、後者は調和という点ではわかりにくかった。単に小心者の私が、どちらの味をメインに据えてよいか迷ったのが敗因なのか?あとこの泡泡ソース、エスプーマというのでしょうか近年の流行ですがコレが私は好みじゃないというだけの話かも>印象に残らなかった理由

さて、あっさり前菜こってり前菜を過ぎいよいよプラ、魚料理ポワソンの登場です。
ポワソン
黒鯛の皮が添えられて嬉しい。ランチを数回試しただけの私が言うのもなんですが、セゾンは魚料理が美味しい。というか、肉はあるランクを越えると全部「美味しい肉」としか言いようがない。変な話、上質のお肉さえ使えば美味しい肉料理は割と何処でも食べられる。けれど魚に関してはプロが作ると「美味しいバリエーション」をそれこそ無限に感じる。魚って新鮮さで味がガラリと変わるし、その辺りのことも関係するんでしょうかね。感嘆しながらペロリと完食。さつま芋のピュレが意外な美味しさだった。

ヴィヤンド
雷鳥の付け合わせ
左 蕎麦粉スペツレ 右 トランペット茸のソテー
待ってました。第二のプラ、肉料理ヴィヤンドは本日の最大イベントともいうべき雷鳥です。ギャルソンが目配せして、せ〜ので皿にかぶせた銀のクロッシュをパカっと同時に外す。自然と料理に気持ちが集中するこのクロッシュを使った演出は食事がエンターテイメントであることを実感するひと時。共に食事を楽しむ感覚のなんと幸せなことか。
さてお料理の方は…。お初にお目にかかりますが、特徴あり過ぎ!一口食べてレバーだと思った。でもお肉なんですよね。風味がレバーで食感は煮込み肉。レバーは得意じゃないけどカカオのソースと相まって、むむむ不思議味。本日のイチオシ!とはならないけれど滋養になりそうな気がする味。というかね、この雷鳥に合わせてソムリエさんに赤ワインをチョイスしてもらったのですが、そのマリアージュがすんばらしくてワインの方にすっかり心を奪われた。ワインのために肉を含む、そんな食べ方は初めてだ。なのにそのワインの名は失念^^; ソムリエと随時相談してくらはい。
スペツレもお初にお目にかかった。すいとんのようなものです、と説明が。生パスタと言う人もいる。ドイツやフランス山岳地域での一般的な付け合わせだって。蘊蓄ついでにトランペット茸(トロンペット茸)のお話も。こちら正式にはトロンペット・ド・ラ・モール「死者のトランペット」と言うそうです。真っ黒で不気味だから?一説にはカトリックの死者を祀るお祭りの頃(11月)によく採れるから…なんて話も。

話が逸れた。楽しい時間が流れてデザートタイムですよ。お店によっては魚と肉の間にグラニテ(氷菓)が入るけど、今回のコースにはなかった。実際イヤモウそんなに食べられないという局面に来ている。心はフロマージュを所望するのだが、いい塩梅にワインも底をついたので断念。西洋人はこの後、チーズ食べてから甘いものに移行って正気の沙汰とは思えない。
アヴァンデセール
なんて異人さんの悪口言ってる間にデザートその1アヴァンデセール完食。甘いものは別腹って本当ね。ソルベと添えられた赤い物体(ミニトマトと言われたような気が…)が何味か失念したけれど右手前にあるチョコソースを閉じ込めた餅(牛皮というより白玉か)はちょっと感動もの。餅好きなんで。
グランデセール タルトタタン
そして雷鳥の次に期待の大きかったタルトタタンの登場でっす。グランデセールはなんとホールでお出まし。ギャルソン達がいそいそとサーブ台を用意して目の前で切り分けてくれました。「おかわりもどうぞ」と言われたけど、イヤモウホント無理。なのにサーブされた分だけはペロリと行けちゃう。リンゴの酸味が利いてバニラのグラス(アイス)と合うわ〜。本当に幸せ。
珈琲とショコラ
若い頃は満腹になった後でも更に食べる胃の容量があったのに、無理のきかない年になって本当に口惜しい。そのくせ若い頃ってば財布の容量が足りなくてフレンチフルコースなんて食べに来られないんだからなんという皮肉。ぷんすか

ミニャルディーズはショコラのみだったような…焼き菓子もあったのかな?何故か写真にはショコラトレーに好物のヌガーが不自然な形で鎮座しているけど??お持ち帰りはさせてもらえないので次回は胃を広げるトレーニングをしてから伺おう。フルコースディナーを食べる機会がまた来るかどうかはわかりませんがね。気は心。

おまけ
狩猟型ジビエを食べる時は稀に散弾銃の弾が入っていることがあるので勢いよく噛まないこと。あらかじめ注意を受けて「でもそんな事滅多にないよね〜」と言ってる私の口から出ました弾丸。縁起物という話もあるので、そこは笑顔で乗り切りましょう。お店の人に伝えると帰り際に記念品がもらえます。私はガルガンチュワのバウムクーヘンをお土産に頂きました。コレ、いつか食べようと狙ってたので嬉しかった。スパイスが効いてエキセントリックな味。個人的にはユーハイムの甘々なのが好み。でもありがとう&ごちそうさま。
記念品バウム
左の黒丸が弾丸
ついでに鞄も見てやって^^
レセゾンのディナーの巻はこれにて。ご清聴ありがとうございました。

2014年5月2日金曜日

石をも流す片付け脳

 以前書き込んだ右脳左脳片付け術 の続きです。というか、今回は左脳インプット右脳アウトプットに特化した整頓術のお話です。なぜなら私がそのタイプなのでソレ以外のことは思いつきません、あしからず。それでは早速、いってみよう。

新年度を迎えてゴタついた気持ちにも落ち着きが出る今日この頃。気候もいいし、ここは一つ梅雨を迎える前にお部屋の整頓をしてみようじゃないですか。
てなわけで、まずは理詰めで段取りを左脳にインプット

掃除と片付け(整頓)は違う
床にモノが散乱してる部屋を掃除機掛けするのって大変でしょ。棚がごちゃついてると埃取りするのもウンザリ。掃除が憂鬱になるのはその前段階の片付けが出来ていないから。じゃあ、片付けってナニさ?と考えるとそれはモノを仕舞うこと。この「仕舞」が適材適所じゃないと、結局は徐々にモノがはみ出て部屋が片付かない元凶になる。片付けの前段階にあたる整頓、コレを押さえておかないといくら掃除をしても汚部屋は滅びない。何度でも甦る。ふはははは

では整頓の極意とは
モノの流れを滞らせないこと。今回の主題はコレです。実につい最近、この事に思い至ってブログにメモろうと思った次第。「三年(or 一年)触らなかったものは去れ!」は巷の整頓術でよく叫ばれる鉄則。つまり使わないもの(流れの無いもの)は本来捨てるべきなんです。この発想を転換させて捨てられないモノは敢えて使い倒す!本当に倒れて(壊れて)くれれば迷いなく捨てられるし、使用して「やっぱコレはナイわ…」と諦めがつけば捨てられる。とにかく家にあるものは何度でも手にとって、要不要を確認するべし。そのためにもモノを滞らせない(死蔵しない)。流れる水のごとくイメージして以下の三つの流れにモノを分類してみよう。ここで肝心なのはこの三つの流れが各々を阻害しないように配置すること。おおよその場合、モノがごちゃつく原因はタイプの違う流れが交差することで生じている。

Line 直線流
これは素材系。台所なら食材、居室なら雑誌や新聞、衣類なら一回着けたら洗濯機直行する系のもの。仕入れて一時保管→取り出して作業→消える、という単純通過型の流れ。

Wave 波形、ジグザク流
これは道具系。台所ならキッチンツール、居室なら掃除機や文房具、衣類なら季節モノとか?定位置に保管→作業→作業期間を終えたら定位置保管、という反復運動型の流れ。

Circle 回遊流
これは趣味系。台所や居室なら装飾をメインとした雑貨など、衣類なら冠婚葬祭を含むスペシャルな勝負服(今更着られない、かといって捨てられない、つーのがあるものよねぇ…)。思い入れがあって捨てられないものもこれに含む。この流れが一番厄介で定位置が定まりにくい。なので定位置じゃなくてもこの際いいです。ポイントは定期的に取り出して見直しをすること。飾ってみたり時々取り出し眺めてまた仕舞いこみ、これを繰り返すうちに意味を無くすもの、諦めがつくものと徐々に気持ちに変化が出ていずれ捨てられるようになる。そう、ムリに捨てなくてもいい。どうせ捨てることになるんだ、という悟りを拓くにはこういう経験を積む必要があったのだと40代も半ばに来てつくづくそう思う。若い人達はせいぜい気が済むまで回遊させるがよいですよ。←なんか自暴自棄 ^^;

さて話がそれた。左脳で上記3つの流れを頭に入れ、いよいよ右脳(実行部隊)の出番ですよ。前述のように3種の流れが入りくんだ状態=使い勝手の悪い状態、なのでザックリでよいので区分を決めましょう。ここから先は理詰めでやると身体がついていかない右脳アウトプット人間は、とにかく身体を動かして実践しながら落としどころをみつけよう。
棚の一つ一つについて明らかな不要品を廃棄しながら仲間わけをして、それらを徐々に合流統合させてゆく。最初の置き場所は適当でいいので空いた場所に仲間ごとに配置。そのうちに「コレ系は量からいってこっちに移動がいいな」とか視覚的に理解できるので思いついたらその都度移動。分散していた仲間が集結してくると時に「コレはこんなにイランだろ」といった形で廃棄ものも増えていく。こうなれば空きスペースも増えて仕事はドンドンはかどるぞ。
こうして片付いた棚なり引き出しなりについて最後の重要なポイント。それはぎゅう詰めにしないこと。理想としては中味は八割におさえる。そうすると文字通り「流れ」の余裕が出来て奥に死蔵品がくすぶり続けるのを防ぐことになります。使用頻度の高いものを手前に仕舞えば使わないものほど奥へ入り込むようになります。この時、奥が見えるゆとりがあれば時々取り出して使い勝手を試すことも可能。何度も試して「やっぱコレは使えないな」と思えば廃棄に回せるし、使わないものほど薄汚れてくるのでそれはそれで迷いなく廃棄できる。いずれにしても死蔵品に頻繁に目が届くことが重要。

理詰めでモノを片付けていた時は隙間無く収納することに血道をあげていたけれど、それがモノの流れを妨げ死蔵品を増やし、ひいてはハミ出し品を増やして部屋が片付かない→掃除大嫌い、な悪循環を引き起こしていたのだなと思います。モノは収納しない。舞うような流れで仕舞う!反省をこめて備忘録としてブログにup です。