まずは 命の洗濯をIIアクアの巻 でシャリアピンステーキのお話をしましたが、伝統のコラボレーションの一翼であるポテトサラダについて書かなかったので付け足しを。
帝国ホテルの伝説の総料理長、故村上氏が若造だった頃のこと。ポテトサラダの下ごしらえを任されるのに、味付けの段になると先輩に何かと用事を言いつけられ味の決め手を知る事ができない。そうこうするうち彼は出征して帝国ホテ ルを出ることになった。そんな彼を一人の先輩がこっそり呼び出し伝授したのが このレシピ 。帝国ホテルの厨房からは十三人が戦地に赴き、戻って来られたのは村上氏を含む三人だけだったという。このお話を聞いたのは私がまだ若い頃。あのポテトサラダがこれなんだ〜、つかあの頃私も若かった〜なんて自分の歴史を同時に感じつつ食べるサラダの楽しさよ。
リクライニングチェアーの 居心地が忘れられない〜 |
会員になると宿泊以外に飲食やアーケードの買い物で多少の割引が有る事を知ってましたが開けてビックリ、多少どころの割引ではありませんでしたよ。 誕生日と結婚記念日を見計らって優待券の冊子が届く。これが多岐のサービスに渡りかなりの割引率。この冊子でほぼ年間を通じて特別優待を受けられる他、通常の会員サービスとして利用の都度一定の割引が適用される(年間通じて特別優待を受けられるのは我が家の記念日、誕生日がバランス良く配置されてるからだが)。
家族カード一枚付けて(私の分ですじゃ、ふはは)年会費一万円は大きいけど、利用する事がハッキリしてる人にはお得感も大きい。こんなに割り引いてしまっていいの?つか、そもそもが高すぎるんじゃないの?との私の下世話な疑問に尊敬するマダームが答えてくれた。曰く、一流と呼ばれる店の高い料金設定には訳があって、そうすることで客層を調えているのだとか。猫も杓子も入れる状態にするとその分収益は増えても、上質のサービスを求める客は遠ざかってしまうのだとか。猫や杓子が目障りと言うことではない。もちろん、ごった煮みたいになった場所には出入りしたくない気持ちもあろう。しかしその話を聞いた時にピンと来た。サービスを提供する側と受ける側の共同作業で一つの世界を構築する空間のことを。それは能歌舞伎の世界でもあり、茶の湯の世界でもある。客もまた空間の構成員である自覚が有る程度は必要なのだ。そのサービスにその金額を払う意志のあることを示すことで、端的に客の覚悟が推し量られているともいえる。覚悟のほどを見せた人はもう高額料金は必要ありません。会員料金にはそうした意味合いがあるかもしれない。まあウチにとっては割引き後もそれなりに高額ですケド。
さて我が家の事情に立ち返りまして…飲食で年に三万円は使う心積もりがあって、ここ数年はアーケード内の店舗で旦那が二万円/年をコンスタントに利用している。他に一万円は私がケーキショップで散財するとして、旦那は仕事の都合で都内泊する日が年に1~2回あるから年1で帝国ホテルを利用するのも悪くない、かも?カモ?もう完全にホテルの思う壷な試算、鴨!年会費に見合う割引は受けられるとこんな試算で皮算用。
リッチな遊びにずっと興じていられるのか、先の読めない人生だけど、今年は娘のお祝いで会食利用する予定もあるし、会員になっても、まぁいいか、なノリでエイヤと加入。娘よ、うまいもん食べさせてあげるからバッチリ就職決めて来いよ!
というわけで、利用する予定がある今年中はお試し会員生活でキニシナイ。お祝いがお流れになったら?縁起でもないこと言うなよ〜。そんときゃ上高地帝国ホテルに傷心旅行に出る予定だから心配ナイ。
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