いらっしゃいませ

にほんご べんきょう してきて ください
いらっしゃいませ。ずっと試運転中です。予告なく変更しまくるつもりが仕様変更については手付かずです。

2018年12月4日火曜日

賀状の切れ目

師走に入ったので出遅れの感はあるものの、年賀状を準備するシーズンの到来ですね。
男の人は知らないが、女性陣には年賀状だけの付き合いという人がたくさん居る。学校、職場、ご近所さんなり、かつて同じ環境にいて仲良くしていた人と遠く離れてしまい、さりとて努力して会うほどの熱情は互いに持ち合わせてはいない関係の友人。それが年賀状友達。
今の若い人のことは知らないが、女は往々にして結婚によって取り巻く環境がガラリと変わることも多く、断ち切り難いがさりとて親交を深めることも困難な状況の関係というのは多い。強いて言えば年賀状のやり取りを止めないことで、親交を細々と繋いでいくということかもしれない。
さて、今回はそんな細い繋がりをあえてブッタ斬ってみた時のお話。

小さい頃から友達は大事と刷り込まれてきたけれど30代のある時、ふと「付き合うべきじゃない友達もいる」と突如悟りを開いた。これは本当にある日突然、雷鳴のようにこれは付き合いを切るべき人なんだとひらいめいて断捨離よろしく3人ばかり付き合いを断ち切ったことがある。つーても、その頃にはすでに全員年賀状だけの付き合いになっていたので賀状を送らなくなったというだけのこと。
3人の共通点を挙げるならそれはギブアンドテイクではない関係だった。先方の都合の良い時にだけこちらが利用される関係。若い時にはそれも一つのバリエーションとして楽しめたので自分が利用されるだけとわかっていても気にせず付き合いを続けられた。
友情って損得勘定ではなく、何かしらの興味や魅力を相手に感じることができるから続けられるものだと思っていたから。
そういう意味では30代のある時、自分がもはや彼女らに何の魅力も興味も持ち合わせてないことに気が付いたのだと思う。それでも惰性や思い出だけで繋がっている友情があったっていいと思っている。実際にそういう関係の人もいる。だけど彼女らの関係を断ち切ったのは要は今後は1ミリだって時間と情を割く気持ちが失せたということなんだと思う。
若い頃なら笑って許せた狼藉がお前、30代になってもそのまんまなのかよという侮蔑となってしまった。そのことに気が付いたらもう友達の顔をして賀状のやり取りをすることができなくなったのだ。

ここから悪口な。
一人は長年、既婚者との同居生活を続けていて自ら音信不通になっていた人物。別の男性との結婚が決まった時に「結婚式に来て欲しい」と連絡をよこして来て交友が再開したのだが、その後生まれた子供の写真を散りばめた年賀状を見た時に説明のつかない怒りが湧き起った。(ちなみに私は他所の子の写真年賀状は肯定派。嫌いじゃない)
彼女の不倫は最初は職場同僚(既婚者)への一方的な片思いで始まったのだが、先方の奥さんが里帰り出産の不在時に家に押しかけて一度だけ抱いて欲しい?!と懇願して不倫関係に突入(本人談)。以来10年も先方の家庭を引っ掻き回してきたのに、相手の奥さんが愛想をつかして離婚話が出たところで「なんか、面倒くさくなっちゃった」と関係を解消した経緯がある。他所の家庭を壊しておいて何事もなかったように自分の家庭の幸せ満喫かよ、と今更せんなきことだし他人事なのにそれでも嫌悪感が止まらなくなった。(じゃあ地味な反省文を寄越せば良かったのか?とか考えだしたら謎は尽きないのだが)
毎年、こんな調子で彼女の年賀状を見るたびにモヤモヤするくらいならもう止めよう、とこれが断捨離のキッカケだった。翌年、賀状を送らなかったら元々自ら音信不通にするくらい薄情な奴なのですぐに彼女からも連絡は来なくなった。
後の二人は上記の彼女のとばっちりみたいなもので、あれを切るならついでにこの二人も的な流れでさよならした。
突き詰めて考えると3人とも決定項は「不倫」。なんかね、若い頃は絶対にそれを肯定はしないものの、だからといって積極的に否定することもしなかった。止めたところで止まらないのがあの手の人たちの常だったしね。
だけど今は思う。不倫の事実を知った時に彼女達を拒絶するべきだったんだ。あんたらのしてることは友達なくすようなことなんだよ、と。
私が友達やめたところで痛くも痒くもないことだろうけど、不倫に苦しめられた名も知らぬ奥さんに「元友人がすまぬ」と、元友人を止める器量のなかったあの頃の自分の贖罪を込めて関係を断ち切ることにした。
さてそのうちの一人はかれこれ15年近く賀状を送り続けてくれている。彼女は不倫経験もさることながら私に少額ではあるが借金をして踏み倒していることもあってお付き合いをやめている。借金のことは多分もう完全に忘れてるだろうけど、私としては「お金と一緒に私のことももう忘れていいよ」と思っているのだが、これだけ長く不義理を続けている私を彼女は切るつもりがないらしい。

水と油みたいに全くタイプの違う彼女とは衝突も多かったけど、それだけ印象に残る関係だったと今も思う。私との関係を断ち切りたくないと彼女が思い続けてくれているのなら、そろそろ私も「貸した金、返せよ」と返答するべきなのかな、と徒然思う師走の空。
こうして考えると年賀状をやめないというのも、それなりに効力のあるお付き合いの一つなのかもしれない。むぐぐ

0 件のコメント:

コメントを投稿