いらっしゃいませ

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2013年4月21日日曜日

ドリアンを買いに

母さん狐はなぜ、子狐ひとりだけで町まで手袋を買いに行かせたのだろうか。タイトルを書いてふと気になり、新美南吉『てぶくろを買いに』を読みふける。そうか、母さんはトラウマがあって町に入ることができなかったんだ…。むぅ

それはさておき、今回はトラウマになりそうなフルーツの王様ドリアンのお話です。
口に入るものなら何でも食べてみたい私。死ぬ程臭いが昇天する程旨いという噂のドリアンは当然、死ぬまでに体験したい食べ物の一つ。実は今から四半世紀程前、旅先のシンガポールで口に入れるチャンスを逃した私は以来ずっとそれを悔やみ続けていた。まさにトラウマフルーツ。人生において人ひとりができる経験の数なんて実はかなり限られている。やれる時にやれる事をしなければ、そのチャンスは永遠に失われると心得よ。まあ永遠は大げさとして、尻込みするような体験を目前にした時はいつも、同じチャンスが巡る確率について考えてから臨めや親のない雀、と軌道修正。

ドライフルーツやハイチュウなどの加工品としては日本にも出回るようになったドリアンですが、フレッシュな物を目にすることは私の周辺ではなかった。夏になると銀座千疋屋で一万円くらいで売ってるとか、代々木のタイ人のお祭りで切り売りしてるとか、予約が絶対に取れないので有名な千疋屋フルーツ食べ放題に期間限定で出るとか、そんな情報の海を漂う中「5月頃から新宿百果園で普通に売ってる」という有力情報をゲット!ネットの時代って本当に便利。それ言ったら通販で買えよ、てな話ですがそこは昭和の人間。この目でしかと見ないと買えないのよん。

さて百果園(果物屋さん)なら有楽町にもある。たまたま用事でその界隈に行く予定があったので覗いてみたら…あったよドリアン!会いたかったよドリア〜ン!
もうね高いんだか安いンだか、わかんない。5月くらいから出回るという話なのでこれは初物価格だろうな〜と思いつつ、エイヤと購入。大きさは小ぶりなスイカほど。重さもそんな感じ。ただしトゲトゲはかなり堅くてイタイ。

 一番上の写真を見ると果実にうっすら茶色い線が見えるでしょ。これが房(?)の境界線。中身が全部で5房あり、房毎に種を抱いた果肉が収まってます。
「食べたことないんで美味しいのを選んで下さい」と頼むと店のおいさんは動揺しながら手近の品を取り上げ厳重に梱包し始めた。寡黙なおいさんはポツリポツリと「暖かい部屋に室温で置いて。三日くらいしたら尻のところが割れるからそしたら切って食べて。お尻ってココね。(ヘタの反対側)」…だそうです。
ドリアン日記 初日
電車で持ち帰る時、特に匂いはなし。帰宅して袋に顔をつっこんでクンクンするとうっすら異臭がする程度。しかしそこに甘い芳香が混ざっていて期待感がUP。
ドリアン日記 二日〜四日目
職場の希望者を募りお金を出し合って山分けにする企画が整ったので日程調整のため自宅の冷暗所で保管。日に日に香りが立ってくる。臭いことはクサイのだがフルーティーな香りが混入。もはや美味しそうな匂いにしか感じない。←鼻がバカになってる
ドリアン日記 五日目
職場の皆さんに初披露。車で運搬中、さすがに狭い車内で二人っきりになると匂う匂う(^^;)匂いに注意しながら日中は温室並みに暖かくなる廊下に袋に入れた状態で安置。初見で「いやクサイよコレ」と言っていた人も現物から匂いをかぐと「でも甘い匂いもして大丈夫かも…」という程度。
ドリアン日記 六日目
退勤時に通路奥へ仕舞いこんだドリアンを出勤して再び温室廊下に出す。色は全体に茶色がかるが尻は割れていない。そして現物からの匂いを嗅いでない人達から「…なんか…臭くない?実験室から?」との声が出始める。現物対面組が「クサイけどフルーツの香り」状態なのに対して非対面組は芳香を一切感じないとの談。この辺り、実に不思議なフルーツ。鼻がバカグループ(^^;)以外の面々に申し訳ないので直射日光が当たらないようにして外に放り出す。尻は割れないが香りが充分立ったではないかとの判断と、期待で待ちきれない状態になったのでいよいよ翌日、解体を決意する。
この話つづく(^^)/

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