どんな運命が待ってるんだろ〜♪などと大げさなことではなくて、どんな場所まで行けちゃうんだろ?という小さな好奇心から、普段使いの路線をいつもと違う方角に乗り込んで、どこか遠くへ行ってやろうじゃないのというのが今回の企画。いつもと違う特別な空間が、実は見慣れた風景からヒョンと繋がっている不思議。そうです、これもまた結界破りの一つの形。日常の殻を破り、いざ、ぶらり旅へ出発!
きっかけは神奈川方面に出かける際に経路や運賃を調べていた時。よくよく見れば、うちから日光に行くのと時間的にも金額的にもほとんど変わらないじゃ〜ありませんか。しかも都内で電車を何度も乗り継がねばならぬ神奈川方面よりも、日光は乗り換え一つでスイッと行けちゃう手軽さに目からウロコ。それを知ったら早速やってみたくなった。漂泊の思いやまず、という松尾芭蕉っぽくソラソラとお出かける。
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田母沢の秋。紅葉にはまだちょい早い |
ブログをご覧の方はお気づきでしょう。日光って二ヶ月前に行ってきたばかりじゃん?Yes!ブログでは紹介しませんでしたが、前回の日光旅行では地元の人から愛される中華屋「
翠園 」でおいしい広東料理を食べてきたばかりです。ちなみにA定食「牛肉の豆豉炒め」を食べました。今回はB定食「イカとエビのXO醤炒め」を食べに行くぞ、おー!
では旅の概要を。
家事全般を片付けてから地元駅を出発。某駅で日に数本しかない快速電車(^^)に乗って日光に十時過ぎに到着。特急を使わないので料金は千円ちょい。時間は二時間強。時間は多少かかっても鎌倉に行くより安いなんて!
まずは東照宮のそばにある
田母沢御用邸記念公園 へ。こちらは大正天皇のご静養地だった所。元は赤坂御所(さらに元をただせば紀州徳川江戸屋敷)であった建物が移築されており、殿上人の邸内を自由に見学できるというのがなんとも嬉しい。庭園の紅葉が見事と聞いていたのですが、さすがにまだ時期が早かった。
田母沢を辞した後は、前回足を伸ばせなかった
憾満ヶ淵 を散策。御用邸正門前から住宅地をまわりこんで大谷川の向こう側に出る。古き良き昭和の風情を感じる宅地を歩く事十五分ばかり。川からは離れており、淵とは無縁な風景に「ここで合ってる?」と不安になる頃、広い公園に出てその奥に憾満ヶ淵を抱く慈雲寺があります。淵そのものはちょっとしか見えません。渓流を眺めながら散策と思って出かけると拍子抜け。反対側の東大植物園から見た方がよく見えるなんて話もチラホラ…。でもお地蔵さんの並ぶ小径はちょっとミステリアスで悪くないかも。時間に余裕があって散歩が好きな方にはオススメ。公園入り口には小さな茶店もありました。
往復三十分程の散策を終えてお腹もいい感じに空いてきた。田母沢邸前の道に戻っていよいよ中華屋へ。と、その前に
石田屋 でおせんべ買って行こう。甚五郎煎餅が有名ですが、ここの梅ざらめが絶賛オススメ。かなり美味しいです。お取り寄せもできるけど、あえてここで袋煎餅を買い手提げ袋をゲット。後で翠園でお土産餃子を買ったらこの袋の下に隠し持って帰れるという寸法。どうよ、万事ぬかりなし。
すべては餃子のために。餃子はみんなのために。
さて翠園。いかがです、このむっちむちの餃子。これが名にしおう肉餃子六個で525えん。肉と野菜がぎゅぅぎゅぅに詰め込まれ「本物の餃子」と呼ぶにふさわしい一品。今回、お土産用にニラまんじゅうも買いましたが、こちらも複雑でおもしろい味わい。ますますこの店のトリコ。次は海老シュウマイを買ってこなくちゃだわ。そうそう、ここは杏仁豆腐も美味しい!お土産用もあるのですが今回は見送りました。
翠園から駅までは三キロ位かな。バスに乗ってもいいけれど、たらふく食べたし天気もいいし、そぞろ歩いて金谷ホテル詣でにでも行きますか。五分ほどで神橋にたどり着いたのでワル乗りで朱塗りの橋を渡ってみる。お渡り料は300円。通り抜けは出来ません。橋を行って戻るだけ。昔の私なら渡らねぃよ!と思う所だけど、折にふれ目を楽しませてくれるこの神橋には愛着もある。このお金が維持費になると思えばお布施と思い御易い御用。
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金谷ホテル大黒山散策路入り口の変なモニュメント |
昔は高貴な人しか渡る事を許されなかった神橋を神妙に渡り、橋の真ん中で大谷川を臨む。う〜む初めての風景を堪能。写真もパチリ。ついでに後ろ側の風景もパチリ、としようとして気がついた。神橋と平行にかかる橋から観光客がこちらにカメラをズラリと向けているじゃないか。もしかして私、ここに居ると邪魔?行きはヨイヨイ帰りはコワい。復路はいつだってちょっとさびしい。
金谷ホテルの売店で百年カレーパイを買い、ついでに
前回撮り損ねた散策路入り口の石像 を撮影。盛りだくさんの一日はこうして終わった。神橋から駅までは約二キロ。駅に向かうコースはゆるい下り坂なので私の足で歩いても十五分程。土産物屋を冷やかしながらのんびり帰りましょう。
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A田母沢正門 B慈雲寺 C石田屋 D翠園 次は東大植物園(田母沢の南側の灰色部分)に行ってみたい |
え、権現様にお詣りしないのかって?あ〜、東照宮は好きだけど家康って何か好きになれないのよね〜。というわけでまた今度ね。夏もそう言ってた気がするけど気にしない。多分近いうちにまたC定食を食べに来ると思うし、それまでどうぞ御達者で!
帰路は特急を利用して二千円ちょい。二時間かからずに帰宅。なんだかクセになりそうです。鞄に本をしのばせて、ゆったりと時間をつぶしながらの日帰り観光地。いかがでしょうか