リベンジその3 鉄板焼きであわび!お待たせしました。心残りの多くは食べ物関係と決まってる。
前回の上高地録を見て頂けばわかる通り 、一度食べようと決めたものは執念深く食べるのが私達夫婦。というわけで追加項目
リベンジその4 ガーリックライスの注文を忘れるな!の二本立てでお送りします。
あずさ庵の鉄板焼き。今宵の鉄板紳士は熟練の空気漂う貫禄ある調理人。腕に覚えあり感がアリアリとみなぎっている。実際、その手際の良さには幾度も目を奪われてほれぼれした。話術も巧みで日比谷帝国ホテルでのエピソードからテレビドラマの裏話まで話題に事欠かない。作る人と食べる人という構図よりは3人で楽しくわいわいと鉄板を囲んだという風情があった。
食材が良いのも大事だが、味は調理の手際に負うところも大きいと今回の鉄板焼きで感じ入った次第。さて前置きが長くなった。今夜の饗宴をご覧じよ。
前菜はお上品。箸をつけている間に調理人が現れてご挨拶。テキパキと準備が整います。
|
前菜 じゅんさい、胡麻豆腐、鱧茄子
梅酒も付きます |
|
フォアグラ!いい香り |
フォアグラは美味しい!と思わず口に出た。あわび目的だったのに、あわびが出る前から「このチョイスにして良かった〜」と幸せを噛み締めた一品。しつこい所が一つもないイケメンなフォアグラでした。ワインのお供にいつまででも食べられそうな味。
|
お待ちかねの活き鮑のステーキ |
あわびはすぐに固くなってしまうので新鮮さが命との由。伊勢の海女小屋でたやすく噛み切れる鮑を食べた経験からさもありなん、と思っていたけれど今宵のあわびも至福の食感。あおさの香りとあいまってなんて美味しいんだ。でも一番惹き付けられたのはやはりその手さばき。サラサラシャラン、と薄くスライスする様は手品師のカードさばきのように目が離せない。見とれてる間に一品を完成させるとこの出来映え。あっぱれ!としか良いようがない。
|
あわびの肝、エスカルゴ風 |
肝を利用した小皿。日比谷帝国のラ ブラスリーでリピーターが多いというエスカルゴに使用するガーリックバターでささっとおつまみ。もー、この人持って帰りたい!なにこれ、美味しい!添えられたトーストでバターをぬぐい取って後ろ髪ひかれるように完食。
ここで小休止のサラダ。その間に焼き野菜が供されます。おぅ!写真撮るの忘れてる。
野菜なんて飾りです、エライ人にはそれがわからんのですなんてうそぶいてるからこういう事態を招く。焼き野菜はアスパラガスと椎茸と、ん〜思い出せない。私も老いたな。どれも程よい塩加減が美味しい。しかもこの椎茸は口に含むとバターの風味が広がる。驚いた。ずっと鉄板での焼き作業を見ていたのにいつの間にこの椎茸にだけバターを施したのか…。野菜でひと心地ついた所でお肉が登場。
|
美味しさ広がる焼き加減 |
本日は二人ともフィレ肉チョイス。宮崎牛でございました。前回は肉に辿り着く頃にはかなり満腹感があって、鱸が絶品だった事と相まって肉の印象がやや薄かった。この日はフォアグラ、あわびと贅沢が続いたからお肉はどうかしら?と思っていたけど…
美味しい!いくらでも行ける感じがするこれが職人技か。肉の印象がまるで違う。塩と胡椒が添えられて、たしか醤油なんかも出された気がするが、供されたこのままでぱくぱくと夢中になって食べた。お肉の味わいが深くて後を引く美味しさだった。
|
炊き込みご飯みたい |
|
季節のお菓子 水無月 |
さて今日は注文を忘れなかったガーリックライスの出番です。すり下ろしニンニクを取り出して鉄板に広げた…と思いきや、これが微粒子サイズに刻みこまれたニンニクだった。どうやったらそんなになるまで刻めるのか…。鉄板紳士が手早くご飯をまとめて良い香りが立ち上る。赤出しと一緒にいただきます。ふうぅ〜〜、美味しい。再訪して良かった。ガーリックライスは脂ギッシュな仕上がりになりがちだけど、これは全然違う。ほんとうに炊き込みご飯みたいにもくもくっとした味わい。鉄板の仕舞いを終えた紳士はここで退場。ありがとう、ごちそうさまでした。
やり遂げた感に包まれ一息ついたところでデザートの和菓子。この水無月というお菓子は氷室の氷を模したもの。宮中行事では六月に氷を食べる風習があり、庶民がそれに倣ってういろうの上に小豆(魔除け)をのせて食べたのが始まりとか。暑気払いと厄払いを兼ねた季節のお菓子。風雅な気分で締めくくり。ああ、日本人で良かった。
夢の饗宴は決して安い買い物ではありませんでしたが、ああ神さま、銀婚式の記念ディナーだったので多少の贅沢は許しておくんなまし。普段ならやらない贅沢ですが、おかげで目いっぱい&お腹いっぱい堪能しました。どんなものでも
後悔しない買い物はよい買い物。今でも、そして多分これからも、思い出すたびに幸せな気持ちを反芻できるから、私の場合は十二分に元が取れてると思います。←こーゆーところが小市民的なのよね〜
さて、次回はマントルピースのお話など。お楽しみに
0 件のコメント:
コメントを投稿